映画「アドルフの画集」2005/12/19 23:23

ユダヤ人の画商と絵を描く軍人の物語。

画廊に、絵を描く軍人がシャンペンを運んだ事をきっかけに、
その画廊の主人と親しくなり、絵を描いてみてくれと言われますが、
軍人には、絵の他に政治への関心がありました。
彼は人々の前で演説をします。とても変わった演説をします。
最初の方の演説は良くありません。だんだんと良くなっているみたいです。
これは、もしかしたら、画商の男の影響かもしれませんね。
最後の感情をぶつける演説は迫力ありました。ちょっと怖かったですが。

絵描きの軍人は、なかなか絵が描けません。
画商の男は、絵描きの軍人に対して、
いろいろとアドバイスをするのですが、
キャンパスに向かっても駄目で。
ある出来事の後、絵を描こうとして、荒れる姿は、痛々しかったです。

「戦争は世界を浄化する」と誰かが言っていました。
こんな事を言う時代なんですね。悲しいです。

画商の男が寸劇をします。主人公は「自分」です。
画商の男は絵を描いていたみたいです。
ただ、ある事で絵を描くのを止めました。
その事が寸劇に表れています。
寸劇のラストがとても衝撃的です。
絵描きの軍人は不快になってしまいましたが…。

画商の子供が「逆さまの世界だったら…」と画商の男に話し掛けます。
とても面白い発想だと思いました。
時代が違うからかもしれませんが、私には、こんな発想は出ないです。

画商の男が絵描きの軍人を誘った公園がいいです。
とても静かそうで、気分が良くなりそうです。
散歩してみたいと思いました。

画商の奥さんは、心が広いです。
これは、やはり「妻」だからなのでしょうか。
強いですね、女性は。

最後は、とても悲しいです。嫌ですね。
絵描きの軍人が遠回しに、
自分のチャンスを無くしてしまった形となってしまって嫌でした。
待ち合わせ場所で待つ絵描きの軍人の姿が可愛かったです。
また、
空から見た二つの場所が対照的で、とても悲しかったです。

この映画の時代は好きですが、戦争は嫌いです。
もし、これが事実ならば、悲しい話です。
これが原因で、絵描きの軍人が変わってしまったならば、
非常に残念です。「力」を芸術に注いで欲しかったです。
感情を絵で表現して欲しかったです。

この映画は、画商の男と、絵描きの軍人の友情物語でもありました。
良く言い争いをしますが、
自転車を二人乗りする姿は単純にいいなぁと思いました。
絵描きの軍人を励ました画商の男がとても可哀想です。
どうにかして欲しかったです。

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